男性が女性に望む条件も「美」と「年齢」が多く、これまた昔から変わっていないと言えるでしょう。一般に男性は女性を外見と経歴で決めつける傾向にあります。
たとえば、女性が音楽大学を卒業したというだけで「お金がかかりそうだ」と思ってしまいます。けれども、音楽大学を卒業した人すべてが「家にグランドピアノを置きたい」というわけではありません。また、家にピアノを置いたとしても、もしかしたら生徒をとって逆にお金を稼いでくれるかもしれないのです。
またお見合いの時に有名ブランドのバッグを持っていたというだけで、とてもぜいたくな人なのではないかと思ってしまうようです、けれども、もしかしたらそのバッグは、女性が何年もかかってコツコツと貯めたお金で、ようやく買ったものなのかもしれません。あるいは、清水の舞台から飛び降りる思いで買い、十年間愛用しているバッグをハレのお見合いの日に持ってきたのかもしれません。逆に、いつも穴のあいた洋服を着ていても、それは貧しいからではなく、飲み食いにたくさんお金を使って、着るものには興味がない人だからかもしれません。
女性の職業からも男性は勝手にイメージを作ってしまいます。「看護婦さんは親切な人」「保母さんは子ども好き」といった具合にです。でも、これは仕事であって、プライベートはそうではないかもしれません。
そういうことを仲人さんがひとつひとつ説明して初めて「ああ、そうか」と納得する男性はたくさんいます。
このように、外見や職業で単純に男性は好みを振り分けてしまうことから、女性は、掲載する写真にしても、着物を着て髪をアツプにしたものではなく、普通の洋服で撮影したほうがいいと思います。若い方が着物を着ると、どうしても老けて見えます。顔の造作がはっきりしている人など、とても派手に見えてしまいますから、男性のなかには引いてしまう方もいるのです。
外見と職業で決めつける男性
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* 著者である、全国仲人連合会 代表 宮原祐輔氏の了解を得て掲載しています。