日本人男性の場合、頭髪が薄い人は、女性から敬遠されがちです。ご本人もそれを気にされて、入会されるときにカツラをかぶっていらっしゃる方もいます。
以前、二十五歳の男性で、背が高く、しっかりとした顔立ちの方がいらっしゃいました。カツラということはわかっていたのですが、きちんと清潔にしていらっしゃいましたし、じょうずにかぶっておられたので、特に何もアドパイスはしませんでした、その方はマメでやさしく、しっかりしていた方だったので、ある女性とお見合いし、交際を経て三ケ月で婚約されました。
ところが、いよいよ結婚となって式場を予約というときになって、彼は彼女に「実は隠していたことがあったんだ」と言って、パッとカツラをとり「こんな僕でもいい?」と言ったそうです。
それまでその女性はのんびりとした性格もあって、彼のカツラに気づいていませんでした。ですから彼がカツラをはずした途端、泣いてしまったそうです。しばらくは「それでもいい」と言わなかったのですが、その後彼女も納得してくれて、無事結婚。その後、彼女から仲人さんのところに届いた年賀状には、「髪を剃ってクリクリ頭になった主人に惚れ直しています」と書いてあったそうです。
また、別の頭髪が薄いエリート男性は、交際中にやはりカツラをパッととって告白したところ、相手に拒絶されてしまいました。そこで、仲人さんが増毛をすすめたところ、それに従い、次に出会った素晴らしい美人と結婚し、幸せになっています。
カツラをかぶっていても、それがブラシできれいに整えられ清潔ならば、見た目の印象はずいぶんと違ったものになります。女性が「カツラが嫌」と言う原因の一つには、不潔さが目立つからということもあるのです。
なかには、頭髪が薄くなっていても「僕はこれでいいんです。このままの僕を受け入れてくださる方を見つけます」とおっしゃる方もいます。そういう方はたいてい、最後にはお相手を見つけることができます。
結局、自分に自信を持つということが成婚につながるのです。ほんとうはそのままでも十分なのですが、それがために自信を持てなくなっている人には、増毛をすすめるというわけです。最近は増毛といっても、以前ほど高額ではありません。
目が悪ければ眼鏡からコンタクトに変える、歯並びが悪ければ矯正する。それと同じように、頭髪が薄ければそれを補うことは、ちっとも恥ずかしいことではないと思います。
頭髪が薄い男性は、敬遠される?
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* 著者である、全国仲人連合会 代表 宮原祐輔氏の了解を得て掲載しています。